【2026年最新】屋根の重さが家に与える影響|重い屋根は地震に弱い?
公開:2025.07.02 (水) 更新:2026.11.04 (水)
「うちは瓦屋根やけど、大きな地震が来ても大丈夫なんかな」
「屋根は重いほうが安定するって聞いたこともあるけど、ほんまはどうなん?」
「防災庁ができたってニュースを見て、家のことが気になってきた」
2026年11月2日に防災庁が発足し、同じ日に国民への「事前防災徹底のための緊急要請」が出されました。最初に挙げられているのは、家屋の耐震診断と耐震化です。家の地震への強さを考えるとき、屋根の重さは避けて通れないテーマです。
この記事では、2026年最新の情報をもとに、屋根の重さが家に与える影響と、長年重い屋根を支えてきた家で気をつけたいことについて詳しく解説します。
この記事を読むことで、
- 屋根が重いと、地震のとき家に何が起きるのか
- 屋根材ごとの重さの違い
- 屋根を軽くすると何が変わり、何は変わらないのか
- 年月がたった家で、屋根の重さと一緒に見ておきたいこと
が分かります。
奈良市・大和郡山市で、屋根の重さや地震への備えが気になっている方は、ぜひ最後まで読んでみてください!
屋根が重いと、地震のとき家に何が起きる?
地震のとき家にかかる横向きの力は、建物が重いほど大きくなります。屋根は家のいちばん高いところにあるため、屋根が重いと、その重さを受け止める柱や壁に大きな負担がかかります。
「屋根が重いと、どうして揺れの力まで大きくなるの?」と思われるかもしれません。順を追って見ていきましょう。
地震の力は、建物の重さから計算される
建物を設計するときは、地震で建物にかかる横向きの力を、建物の重さをもとに計算します。重い建物ほど、揺れたときに大きな力がかかるためです。
その力を受け止めるのが、柱と柱の間にある壁です。筋かい(柱の間に斜めに入れる木材)や丈夫な板を入れて強くした壁が、家を横に倒そうとする力に耐えています。
屋根材によって、重さはどれくらい違う?
屋根の下地まで含めて比べると、瓦屋根は金属屋根のおよそ3〜5倍の重さになります。屋根材だけで比べると、金属の屋根材は和瓦のおよそ10分の1と公表している屋根材メーカーもあります。
建物の決まり(建築基準法施行令)では、屋根の下地(屋根材を載せる板)と垂木(たるき。下地を支える木材)まで含めた1平方メートルあたりの重さの目安を定めています。瓦屋根には、瓦の下に土を敷いて瓦を据える昔の工法があり、この土を葺き土(ふきつち)と呼びます。「ぶき(葺き)」は、屋根材で屋根をおおうことです。
- 瓦ぶき(葺き土なし):約65kg
- 瓦ぶき(葺き土あり):約100kg
- 薄い金属板ぶき:約20kg
「屋根は重いほうがいい」はほんと?
屋根の重さは、それだけで良い・悪いが決まるものではありません。大切なのは、屋根の重さに見合った強さの壁が家に入っているかどうかです。
国の基準でも、重い屋根の家には、軽い屋根の家より多くの壁を入れるよう求めてきました。2025年4月からは、「軽い屋根」「重い屋根」の2つの区分ではなく、屋根や外壁、太陽光パネルなどの実際の重さから必要な壁の量を計算する方法に改められています。これは主に新しく建てる家の基準で、今ある家がすぐに基準違反になるわけではありません。重い屋根の家が地震に弱いのではなく、重さに対して壁が足りない家が弱い、と考えると分かりやすいでしょう。
屋根を軽くすると、家はどう変わる?
屋根を軽くすると、地震のとき家にかかる力が小さくなり、同じ家でも求められる壁の量が少なくて済みます。ただし、屋根を軽くしただけで家全体の地震への強さが十分になるとは限りません。
「屋根を替えたら、地震の心配はなくなるの?」と期待される方もいるのではないでしょうか。できることと、できないことを分けてお伝えします。
早見表で見る、屋根の重さと必要な壁の量
今の基準に合わせて公表されている早見表(日本住宅・木材技術センター)では、外壁がサイディング(板状の外壁材)で、2階の広さが1階の8〜10割ほどの2階建ての場合、1階の床面積1平方メートルあたりに必要な壁の長さは、瓦屋根(葺き土なし)で45cm、金属板ぶきで39cmです。平屋では、瓦屋根21cmに対して金属板ぶき14cmです。
たとえば1階が60平方メートルの2階建てなら、1階に必要な壁の長さは、瓦屋根で約27m、金属屋根で約23mになります。同じ間取りでも、屋根が軽いほど、地震に備えて求められる壁が少なくなります。
耐震補強でも、屋根の軽量化が使われている
古い木造住宅の耐震補強では、壁を補強する方法と並んで、今の重い屋根材をはがして軽い屋根材に替える方法(葺き替え)が使われています。静岡県や岐阜県の耐震改修の事例集でも、屋根の軽量化と壁の補強を組み合わせて、家全体の強さを高めた例を紹介しています。
屋根を軽くすると、補強が必要な壁の量を減らせる場合があり、壁の補強と組み合わせることで、工事の負担を抑えられることがあります。
屋根を軽くするだけで安心、ではない
国土交通省は、屋根の軽量化だけを行うような部分的な工事について、大地震のとき倒壊の危険性がなお残っていることを理解しておく必要がある、としています。
平成28年の熊本地震や令和6年の能登半島地震の調査では、倒壊した木造住宅の多くで、建てた年代が古いことや、柱と土台などのつなぎ目(接合部)、壁の量や配置が主な原因として挙げられています。昭和56年(1981年)5月以前に建てられた家は、屋根のことと合わせて、家全体の耐震診断を受けておくことが大切です。耐震診断と補強の進め方は「耐震補強リフォームの進め方」の記事にまとめています。
長年、重い屋根を支えてきた家で気をつけたいことは?
屋根の重さそのものは、年月がたっても増えません。気をつけたいのは、その重さを支える木材が雨漏りや湿気、シロアリで傷み、支える力が落ちることで、重い屋根の家ほど傷みを早く見つけたいところです。
「何十年も重い屋根を載せてきたけど、家に負担がたまっていないかな」と心配される方もいるのではないでしょうか。ここでは、木材に起きることと、傷みの見つけ方まで順にお伝えします。
重さは増えないが、木には「たわみ」が出る
木材には、同じ重さを長く受け続けると、少しずつたわみが大きくなる性質があります。建物の設計では、梁(はり。屋根や床を支える横向きの木材)のたわみが長い年月の間に増えることを、あらかじめ見込んで確かめる方法が決められています。
そのため、たわみが出ていること自体が、すぐに危険とは限りません。ただし、天井のゆがみや、戸や窓の開け閉めのしにくさが急に目立ってきた場合は、屋根を支える木材が傷んでいることもあるため、一度見てもらうと安心です。
雨漏り・湿気・シロアリが、支える力を弱める
湿った状態が続く木材は、乾いた木材より弱くなります。建物の決まりでも、いつも湿っている場所に使う木材は、強さを低く見込んで計算することになっています。
さらに、腐朽(木が腐ること)やシロアリの被害が進むと、建てたときに備えていた耐震性が大きく下がることが、公的な研究機関の資料でも示されています。耐震診断でも、屋根材の割れやずれ、木材の腐朽やシロアリの跡を点数にして、家の強さを割り引いて評価します。
屋根の傷みは、上らずに確かめる
瓦屋根では、瓦のずれや割れ、棟(むね。屋根のてっぺん)の瓦の列が波打つようなゆがみ、漆喰(しっくい。瓦のすき間を埋める白い材料)のはがれが、傷みのサインになることがあります。家の中や外まわりでは、天井や軒裏(外壁より外に張り出した屋根の裏側)のシミが、雨水が入り込んでいる手がかりになります。
ただし、ご自身で屋根に上って確かめるのは絶対にやめてください。瓦は滑りやすく、踏むと割れることもあり、転落の危険があります。地上や家の中から見えるサインに気づいたら、屋根の上は専門の職人に任せて、点検を頼んでください。
よくあるご質問
Q:瓦屋根の家は、地震に弱いのですか?
瓦屋根だから地震に弱いとは限りません。屋根の重さに見合った壁が入っているか、建てた年代や木材の傷みがどうかによって、地震への強さは変わります。
Q:屋根を軽くすれば、耐震補強はしなくてもいいですか?
屋根の軽量化だけで家全体の地震への強さが十分になるとは限りません。昭和56年5月以前に建てられた家は、耐震診断で家全体の強さを確かめ、必要に応じて壁の補強と組み合わせるのが基本です。
Q:屋根の傷みは、どうやって見てもらえばいいですか?
屋根の工事店に点検を頼むと、屋根の上まで細かく見てもらえます。なかやぶ屋根工事店では、自社の職人が点検に伺い、撮影した写真をお見せしながら屋根の状態をご説明します。屋根の点検と見積もりは無料です。
まとめ
屋根が重いと、地震のとき家にかかる横向きの力が大きくなります。下地まで含めると、瓦屋根は金属屋根のおよそ3〜5倍の重さです。ただし、重い屋根が悪いのではなく、重さに見合った壁があるかが大切です。屋根を軽くすると求められる壁の量は減りますが、それだけで家全体が安全になるとは限りません。また、屋根の重さは年月で増えませんが、重さを支える木材は雨漏りやシロアリで傷みます。傷みを早く見つけることが、地震への備えにつながります。
なかやぶ屋根工事店では、自社の職人が点検に伺い、撮影した写真をお見せしながら、屋根材の種類や傷みの有無を分かりやすくご説明します。屋根の点検と見積もりは無料ですので、屋根の重さや傷みが気になる方は、お気軽にご相談いただけます。
奈良市・大和郡山市で屋根工事・屋根リフォームをご検討されている方は、是非この記事を参考にしてください!
奈良市・大和郡山市で屋根工事・雨漏りでお困りなら、なかやぶ屋根工事店へおまかせください!












